2015/08/20

MITSUBISHI "Hi-Uni"





万年筆から遠く離れて。または目も眩む灯台下暗し。





MITSUBISHI Hi-Uni (10B / 6B )、Uni(4B)





道具は大事です。



グラファイトは必要無いと思っていました。

「描いてる最中も、描いた後も、始末が悪い。黒の色鉛筆のほうがキッパリ黒だし扱いが楽、なんでグラファイトを使う必要があるの」

イカレているので、
「道具に自分を合わせる」ことは金輪際無理。いかに
「自分に合う道具を探すか」、のみ。
だが、「探す根気」にも欠ける。
ぶち当たったら御の字的運任せ、
それでもイカレた脳裏の片隅で常に手探りで探しているらしい。


三菱/ハイユニ。


尊名は拝しているし、「ネームバリューに踊らされるもんか」の反骨も働き、そもそもグラファイトは何度か試して「手に合わない」。
世界的に評価が高くても、「ふ〜ん。おれにはカンケー無いね」。


。。。。。どれだけ損してたの?????
ヘタな外国製、あるいは国産でも「三菱ハイユニじゃない」そこらへんのヘタなグラファイトで「ダメだ」って思わされて。

三菱は使ってはいたのです。このハイエンドラインではなく、それもハイエンド中のハイエンド
『三菱ハイユニ/10B』ではないただの三菱は。


9B止まりでした。外国製/日本製含め。それで「ダメだ」でUターン。
そもそも大振りなタッチで大物を描くことが多かったので、
「鉛筆なんか使ってられない」=「スティックあるいはホルダー」の選択肢に狭まり、
軟質の感触+濃い発色を好むためなるべく『高B度』を探してはいても、外国産、または三菱以外の国産に当たっていたのですロクでもない。

紙を海外から取寄せる途上、AmazonUSA(日本のAmazonと違って割とプロフェッショナルな人達がみっちり「伊達ではなく実用的な」書き込みをしている&そもそも美術の裾野が広いから購買層も厚い)で熱烈なバカ褒めの嵐を読んでると、「まあ確かに日本の鉛筆は高品質よね。。。というか10B??」改めて発見、その気になって「本当に」良かったありがとうAmazonUSA。



近場であっさり手に入ったハイユニ10B/6B、大して期待もせずに試しに描き出し、
手持ちの普通のユニ4Bも引っぱり出して、
結句、
「ああ、これがグラファイトか!」
舐めてました。すみません。というか、画材屋で売ってるバカな外国製の「高B度グラファイト」駆逐してください。あれはグラファイトではありませんパチモノです。こんなに楽に美しく描けるんですか?

『アートセット』で10H〜10Bまで揃っている。
「硬度を変えて描く」はイカレた精神上ムリだと思っていたが、実際使うとなるほど描きやすい。
グラファイトの性質上、「硬度を変えて描く」は「発色を変える」と言うより「描く強さ(細かさ)を変える」なのね、基本「色は同じ」だから。
(10Bあたりに関しては、ただのグラファイト+αの黒さはあって、明らかに「色は違う」が)

しかし、10Bのまさに「バターのような(AmazonUSA評)」大胆なヌメリ、濃さ、なのに粉っぽくない描き心地あってのグラファイト再評価(6Bだけ買っていたのでは解らなかった)、硬度を変える手応えと意味の発見なので(普通のユニの4Bの良さも解りました)、10Bが凄いです。
というか9Bでも8Bでも凄いでしょう。
手持ちのユニHを動員しても、この場合意味を感じなかった(邪魔だった)が、H周辺で描くなら本領発揮されるでしょう。つまり『アートセット』は買ったほうが良い。買うべきだ(AmazonUSA賛)。おれもそう思う。


この描きやすさと効果を見れば、粉が飛ぶだの汚れるだのなんか。。。。というか、「他のグラファイトより定着も良いんじゃね?」だいたい10Bなのに「強く描いてもほとんど粉が吹かない」
。。。。。。。三菱。。。。。。。合掌



ttm