2015/09/16

DERWENT DRAWING "Ink Blue"






DERWENT DRAWING PENCIL "Ink Blue"






あー、ダーウェントです。

何故か取り扱っているお店が少なくて手に入りにくいですね。日本で。


イギリスのメーカーらしい特異な色展開のシリーズをたくさん出しています。
ガーデニング大国で古くから自然の描写が大好きなお国柄=ナチュラル・アースカラーに特化した色鉛筆/チャコールがずらりと揃ってます。
お国柄出ますね。米・カリスマカラー(プリズマカラー)はハッキリしたかなりビビッドな色展開で、深みのあるシブい色には弱いです。独・ポリクロモスのほうが渋い色味は多いですね。日本の色鉛筆の発色については書きだすとエンドレスの罵詈雑言、空しいのでやめておきます。

ところで私はアースカラーは眼中に無いのでダーウェントのこの手のドローイングペンシル/チャコールの類いはほとんど使えない色味なのですが、
茶色やセピアやなんだの地味なアースカラーの中に忽然と一色、『インク・ブルー』を発見。



『インク・ブルー』

色々感慨深いです。


今は亡き、英・ヤード・オ・レッドの『旧』ブルーブラックインク、
「澱が溜まる」だの「ペン先が詰まる」だののフザケた苦情を受けてか現行のものは大幅に色味が変わって全く使えないジジむさいグレーに濁ったそこらへんにいくらでも転がっている平凡で陳腐なブルーブラックに成り下がっていますが、
以前の(既に幻の)、旧ブルーブラックインクは、
「緑の発色が強く、クリアで、異常に美しい陰影を出す、私が唯一使える、たった一本のブルーブラックインク」でした。


それを思い出させます。ダーウェント『インク・ブルー』。
かなり緑が入ったダークなブルー。
イギリスで「インク・ブルー」といえばつまり「緑がかっている」という通念が見てとれます。


今は全く見ませんが、当初インク探しで日本のサイトをちらほら見ていたら、
この「かなり緑がかったクリアなブルーブラック」を敬遠する「万年筆愛好家(ヲタク)」のオッサンの類いが多数散見され、あまつさえ「澱が溜まらなくなって万年筆には安全」になった新・ヤード・オ・レッドブルーブラックを歓迎する向きも見えて呆れ返ったものです。
「『高価な』『趣味の』『ご愛用の万年筆』の安全のためなら、美しい色味・発色・濃淡の美しさなんかどうでもいい」らしいです。
そもそもこの、他に無い発色の美しさが解らないのですから(「グレーに濁っていたら渋くて良い色」程度の審美眼しか無いらしいので)、しょうがないですね。
(そういうあまりにもくだらない「実用には全く用立たない」「無意味に情緒的に傾いたウンチク」かつ「右向け右的に似たり寄ったりな感想しか書けない」記事しか見えないので有用性ゼロ・時間のムダと判断してさっさと日本のサイトでリサーチすることはやめました)




YARD・O・LED New "Shit" Blue Black / YARD・O・LED Old Type Blue Black



決定的な色味の違いや、イギリス本国のヤード・オ・レッドのクソ回答等、詳細をバクロする気力があるならいつか書くのかなめんどくさいしもうだいたい言ったからいいか





怨み節はさておき
ダーウェント・ドローイング、
他メーカーのカラーペンシル/チャコール類と同様、色によってスムースさ、肌理、発色の鮮明さは違うが、
この『インク・ブルー』、ドローイングシリーズの中ではズバ抜けてスムースでムラが少ない。
色が良い。
芯が太い(たぶん4mm)。
柔らかい。
色素が多い。
超・描きやすい。
最近カランダッシュ『ルミナンス』(超・ソフトコア)に開眼中だが、この色味は無いしね、当たりだ。
(無論、肌理はルミナンスに全く劣る。しかしラフなタッチでトバして描くにはこの柔らかさと発色は使える)








実際より青く写るなやはりこのポンコツカメラ。(実際はもっと緑がかっている)




ttm