2015/10/23

Diamine Shimmertastic "Golden Sands"








イエローインクはいくつか試して、どれも「フローが渋過ぎ」「発色が薄い」、で早々に諦めた。
そもそも純粋なイエローにそそられることは無く、画材的に使えるかと純粋イエロー系を試してみただけ、
「琥珀系」「ゴールド系(ややオレンジ寄り)」が生理的好み。

しかし「琥珀」すなわち「アンバー」と称して売られている大概は「セピア」系すなわち茶色傾向で大いに避けたい大嫌いな色味、「どこが琥珀??琥珀見たことある???飴色って分かる?透明感って意味知ってる????!!!??」なシロモノばかりでこれもほぼ諦めて、
唯一イエロー系ではゴージャスな濃淡を見せるヌードラーズ『アパッチサンセット』(オレンジ寄りのゴールデンイエロー)のみ使っていた。

ら、これだ。
ダイアミン『ゴールデンサンズ』(日本語的には『ゴールデンサンド』か?)。

Shimmertasticシリーズの中で、最も混色の際のベースインクとして使えるか=他のインクにゴールドを混ぜるのに適しているか、という目論見で買ったんだが、
予想外にこれが、「単色でも使える琥珀色」だったのが良い意味で誤算。
ベースの色は単体では黄土色、しかしゴールドの陰影が付く部分は見事に飴色に変化して「真の琥珀色」を見せる。







全体的には、ラメ状にきらめく金粉効果もあって「ゴールド感」も強く出る。
「ゴールドインク」と言うにふさわしいインクは現在これ以外無いんじゃね、と思わせる発色。



金濃度が高い部分と低い部分との発色の落差が激しい(妙に極端な濃淡が付く)のは同じShimmertasticシリーズの『ブランデーダズル(赤銅)』も同じで1670系とは違うクセがある。
(恐らく、1670のベースが濃いのに対して、こちらのベースが薄いことが関係していると思う。1670もベースのインク発色が薄かったら「同様の現象が起こっているのが目立って見える」と思われる=1670レッド『ルージュ・ヘマタイト』、1670グリーンブルー『エメラルド・オブ・チボー』もインクが濃く溜まる部分で極端な変色を見せるが、ベースの発色が濃いのでこちらほど目立たない)







ベースのインク色が薄いせいで、瓶の中を流れる金粉が丸見えの美しさは、全1670含め、他に無い(動画向き)。



ともあれ、イエロー系(真の琥珀)は諦めていた私の、唯一使えるイエロー(アンバー)インクの座を易々と占めたのです。
目論見通り、混色のベースとしてもナイス効果(手持ちの金粉入り面子の中では最も金の露出が安定して多い)


しかし、イエロー系の「フローの渋さ」は哀しいかな健在、他のもっと酷いヤツよりマシだけど、
何度もペンを振りながら(ペン先にインクを持っていきながら)描くのはストレス、
描線の勢い、描くテンションにも悪影響、
発色は良くても「長期常用(愛用)」インクの座を占めることは難い。


★「イエロー系の渋さ」ではなく、「Diamine Shimmertasticシリーズの渋さ」の可能性も高い。
他購入した3本も、全てフローが渋い。

1670は「金粉がフローを渋くする=フィードに詰まりやすいのを見越して」か、「そもそもエルバンのインク群が水っぽくてシャバシャバ(フローが良いものが多い)」だからたまたまなのか、『エメラルド・オブ・チボー』を筆頭に非常にフローが良い(渋いと感じるレッドもこちらのシリーズに比べたら全然マシ)。金粉がフィードに詰まることがままあっても基本的なベースインクのフローはダブダブで、ストレス無く勢いのある線が引ける。

こちらはベースインク自体渋い+金粉でなお出づらくなっている。

多分、全てのShimmertastic Ink、このフローの渋さ故にリピートすることは無いと思う。




ttm






Diamine "Golden Sands" × Diamine "Brandy Dazzle"